炎症って悪いもの?
2019年11月8日
炎症ってツラいですよね?
出来れば早くラクになりたい…、ほとんどの方はそう思っているでしょう。
皆さんが描く炎症ってどんなイメージですか?
「痛い、つらい、動くのがしんどい、…、」
など良いイメージはないと思います。
でも実は炎症という反応、身体にとってとても大事な働きをしてるのです。
だから痛み止めで抑えてしまうと、かえっていつまでも長引いてしまうのです。
それは炎症が身体を回復するためには必要な過程だから。
だから適正な炎症がでないといろんな不都合が起こるんですね。
実際炎症がどんなことをしているのか書いてみようと思います。
炎症による問題とは?
炎症が出るとこんな身体の状態が出てきます。
- 熱
- 痛み
- 発赤
- 腫れ
- 機能障害
これがあるのでツラさやだるさを感じ、日常生活に不都合が起こるんですね。
では炎症はそんな不都合だけ意味もなく起こしてるのでしょうか?
実は違うんですね!
理由があってこんな常態になってるんですね。
炎症が起きたところでは何が起こっているのか?
炎症が起こっている所では身体に以下のようなことが起きています。
- 痛みを感じることでそこに負担をかけないようする
- 患部の温度を上げることにより免疫力を高める
- 免疫力が上がるのでウイルスや細菌の除去能力が高まる
- 血管が拡張することでその場所に血液を集める
- 血液から栄養や酸素を受けることで痛んだ細胞の再生を高める
つまり炎症が起きることで、そこの回復力を高めてるんです。
これを難しく言うと
「身体の恒常性を保つための解剖生理学的反応で、非特異的防御機構の一つである」
という事です。
…、訳が分からなくなりますね。
ようは身体を守るための大事な自律神経の反応ということです。
だから炎症を無暗に止めてしまうと、身体にはいろんな不都合が起こってくるのです。
炎症を止めてしまうと起こること
炎症を止めるとどうなると思いますか?
メリットとデメリットがあるのですが、一般的にはメリットしか見てないです。
まずはメリット。これはスグわかると思います。
痛みが落ち着くので楽に感じることですよね。
炎症を止めるデメリット
次にデメリットです。
これはたくさんあるのです。
血管が広がらない(痛み止めは血管を縮める)ので血行は悪くなってしまいます。
そうなるとウイルスや細菌をやっつける白血球(リンパ球や顆粒球)が不足します。また炎症が落ち着くので体温の上昇もなくなります。体温が上昇することでリンパ球が働きやすい環境になるのですが、その働きも制限されるんですね。
だからウイルスや細菌をやっつけるのに時間がかかってしまい長引いてしまうんです。
次に血液が流れにくくなるので、血液から運ばれてくる栄養や酸素が少なくなり組織の再生が遅れます。
また血行が悪いのでいらないもの(老廃物)の排泄能力も低下します。すると身体に不要物(毒素)が溜まり、身体が疲れやすくなるんですね。
そして痛みがあると無理しない(出来ない)ので身体の負担が減るのですが、それが出来ません。痛みがやわらぐので無理してしまい、それが身体にとっては回復を妨げてしまうことになるのです。
こんな状態になったら…、
当然回復するのに時間がかかってしまいますね。
あなたはこんな経験がありませんか?
「風邪薬を飲んでいるが風邪がなかなか治らない」という経験ありませんか?
先ほどの炎症の理論から考えるとこうなります。
- 痛みを和らげる➡身体が楽になるので休まないから回復力を下げてしまう。
- 熱を下げる➡免疫力が上がらないので菌やウィルスをやっつけられない。
- 血管が広がらない➡患部に血液を集めることが出来ないので回復しにくい。
風邪で説明しましたが、ケガや他の病気に関しても全く同じことですよ。
どうすればいい
炎症は身体にとっては必要なのです。
回復するのは自分の身体だから。特に免疫力を高めるには体温を上げる必要があるんですね。
ただあまりにひどい時は熱さましを使うのも有効だと思います。
それで身体が楽になるから。
ただ楽になっても休めることは必要ですよ。
それが一番の早道なんですから。
身体が回復するまでは無理に動かない。自然界で動物たちは普通に行ってることですよね。
まとめ
炎症は辛いですが、身体を回復させるためには必要な物なのです。
この炎症とうまく付き合うことが、回復への早道になっていくのです。
なかなか良くならない、とお嘆きのあなた。
しっかりと身体を休めてますか?
それが足りないのかもしれませんね。