起立性調節障害の子供の気持ち親の気持ち
2019年07月23日
起立性調節障害という病気があるのですが、その病態は本当に様々なんです。
大きく2つの影響に分けられるんですね。
- 身体だけの問題の場合
- 身体と心の問題が絡んでいる場合
どっちが多いのか?といわれれば、
身体と心の問題が絡んでいることが圧倒的に多いです。
私個人としては、根本の原因は心の問題である、とも思っておりますが…
個人の意見はこの際置いときますね。
で、心の問題というとこんなふうに思う方が多いのです。
- 心が弱いから
- 怠けている
一見あってるように感じますが、実はこれらは大きな間違いなんです。この先入観がかえって状況を悪くすることも多いんですね。
ではいったい、子供はどう思っているのでしょうか?
どんな思いに悩んでいるのでしょうか?
子供はこう悩んでいる
子供は自分の身体に起きたことを理解できてません。そして何で学校にいけないのかもわかりません。だから、
- 何でこんなことになっているのだろうか?
- 自分はこれからどうなっていくのだろうか?
- もしかしたらダメな人間なんではないだろうか?
などに悩み、心配と不安でいっぱいなんですね。
さらにそんな自分を自己否定してしまう…。
このような気持ちに悩み苦しんでいるのです。
そして自分を見て悩んでいる親に対して、
「自分のせいで苦しんでいるんだ…」
と悩みますます自己否定が強くなります。
それだけではない
実はそれだけではありません。
こんなふうにも思ってるんですね。
「何で自分がこんなに苦しんでいるのか分かって欲しい!なんでわかってくれないの」
自分のそんな気持ちを受け止めて欲しいのです。
特に親には受け容れてもらいたいんですね!
でも受け止めてもらえない…。
何故親はそんな子供の気持ちを受け止められないのでしょうか?
親の気持ちはどうなっているのでしょうか?
親の気持ちは
子供が思い悩んでいることに対して、親はそんな子供の気持ちを理解できないことがほとんどです。
なんでそんなことがいえるのか?
出来ていれば、症状は改善していくからなんですね。だから改善してないという事であれば、理解できてないのです。
これは親が悪いといってるのではありません。
そんな経験したことないから、理解できないのは当たり前なんですね。
だから今から始めても大丈夫!遅くはありません。
まず子供の気持ちを理解しようとすればいいんですね。
そしてこの取り組みを行うかどうかで、症状の改善が異なってくるのです。
同じような症状でも、早く良くなる人もいれば、なかなか良くならない人もいるのは、この理解しようとしているかどうかの差なんですね。
気持ちを理解しようとすることが大事!
理解できなくてもいいのです!
いくら自分の子供でも、自分とは違う人間だから完全に理解は出来ないのです。
それよりも理解しようとすることが大事なんですね。
その気持ちは必ず子供に伝わりますから。
子供の気持ちを理解しようとするには、子供の気持ちに寄り添う必要があります。
その時に邪魔をするものがあるのです。これが結構厄介なんですね。
それは以下のようなものです。
- 一般常識
- 親の基準
- 世間体
今までこの基準を通して子供を見ていたんですね。だから子供を理解できなかったのです。
まずはそれを横に置いておきましょう。
そうすると子供の気持ちが、ありのまま見えてくると思います。
あとは受け入れるだけ。
ここからももう一つの壁がある
…ですが、ここでも大きな壁があるのです。
子供を受け入れるかは、親自身が自分を受け入れられるかにかかっている。
「子供をありのまま受け入れましょう!」
良く聞かれる言葉だと思います。
でもなかなか難しい…
それは今までの常識や世間体、親自身の理想から外れている事だからです。
子供を受け入れるには、まず自分から!
心理学ではこう言われます。
自分を受け入れた分だけ他人を受け入れられる。
つまり自己受容=他者受容なんです。
親子関係でいうと、自分を受け入れた分だけ子供を受け入れられる、ということ。
まずは親自身が自分を受け入れることから始めましょう。
受け入れる量が増えれば増えるほど、子供もありのままたくさん受け入れられるのです。
だからまずは自分自身を受け入れる。
- 子供が学校にいけない
- それに悩んでいる
- 自分の育て方が悪かったかな
- でもどうしていいのかわからない
- 何とかしなきゃと思っている
- このまま子供の将来が不安
- できれば目を背けたい
- 他の人には話が出来ない
など、本当にいろいろ悩んでいる事だと思います。そんな気持ちが自分の中にあること、まずはここココからなんですね。
受け入れる時も世間体や自分自身の基準、一般常識は外しましょう。
事実には良い悪いはないのですから。
捉え方で良い悪いを付けてしまうんですね。
だから、ただ受け入れていくだけです。
そして受け入れたら気を付けること
そして自分執着を手放していくのですね。
- キチンと朝起きないといけない
- 挨拶はちゃんとしないといけない
- ちゃんと学校へ行かないといけない
- 勉強はキチンとしないといけない
これらはすべて親の価値観です。これらを越えたところで子供を受け入れること。
まだ○○できない…、と悩むならば、まだ子供をありのまま受け入れてないのです。
でも大丈夫です。そうできない自分がいるという事を受け容れてしまえばいいんですね。
何でも親が先回りしてはいけないのです。
それでは子供の為にならないのです。
本来自分で学習する機会を、親が奪ってしまうと、子供はいつまでも自立できません。本当に必要ならば痛い目にあった後、子供はちゃんと学習していきます。
この過程が大事なんですね。逆にこれがないと子供は自分で成長していけないのです。
まとめ
以上、起立性調節障害から不登校までに有効な方法を述べてみました。
一人で頑張らないでください。
一人では難しいし、出来てるかどうかも分からないのです。
まずは専門家の人に相談してみるといいでしょう。
それが一番早く解決できる方法だと思いますよ!