起立性調節障害と不登校
2019年07月21日
起立性調節障害と不登校
一般的・医学的には分けて考えるところだと思います。ただ完全に別のものというわけではなく、不登校の30~40%は起立性調節障害が含まれているというデータもあるんですね。
不登校にも起立性調節障害でないものも60~70%含まれるので、本来はそれぞれ分けて考えるべきかもしれません。実際にそう言われる方も多いですから。
でも現場で見ている私には、分ける必要をあまり感じません。
それは何故でしょうか?
あくまでも私の印象ですが、原因や解決のポイントはほぼ同じだからなんです。
何が原因なのか?
あくまで私の現場での感想なんですが、原因は子供が今の環境やストレスに適応できなくなったからです。いろんなストレスに適応できていれば、症状を出すこともなく学校にも行けるはずです。
でも出来なくなってしまった…
理由はいくつかありますが、根本はストレスに身体や心が耐え切れなくなった。
回復しきれなくなってしまったんですね。
でも子供もなりたくてなったのではありません。
そうならざるを得ない状況だから、なってしまったんですね。
どうしても回復できない…
この原因、子供自身はわかりません。
解っていれば子供自身で解決できるからです。
出来ないから、いろんな方法が世間一般に出回っているのです。
でもその一般的な方法では…
一般的にはこんな方法で解決しようとするのだが…
一般的には、子供に原因を聞きだすことから始めますよね?
「何か嫌なことあったの?」
「学校でいじめられた?」
こんなことを子供に聞いていくと思います。
でもこれ、実は効果がほとんどありません。ないだけでなく逆効果になってしまう事も多いのです。
それは聞きだそうとすることによって、子供は自分が攻められているように感じるからです。
しかも原因って症状が出てから始まったのではなく、出る前から始まっていたものですから、分かるはずありません。
聞けば聞くほど子供の気持ちを責めてしまうので、子供がドンドン自己否定をしていくのです。
その結果、ますます状況がひどくなっていく。
そしてそんな自分を、さらに自己否定するのです。
ならどうすれば良いのか?
必要なのはそうならない環境、つまり子供が自己否定しなくてもいい環境なんです。
どんな自分でも受け入れてくれる場所なんですね。これが出来れば、子供は自然と回復できるようになるんです。
でもどうすればそんなことが出来るのか?
今までいろいろ取り組んでみたがうまく行ってない…
安心してください!
解決できる方法はあるのです。
ただ子供だけで解決するのが困難。
どうしても親の力が必要なんです!
親だからこそ出来る解決法を、取り組んでいけば良いのです。
どうやってそれを行うのか?
まず取り組む前に考える必要があるのです。
それはこれ。子供が自己否定をしなくていい環境は、どこにあればいいのでしょうか?
いうまでもなく生活の基本である家庭内に必要ですよね?
そこに足りないから、子供が今の状況になっているのです。
まずはその環境を作ること!
子供が安心していられる場所があれば、子供は自己否定しなくてもいいのです。
「今のままでもいい」という安心が得られる場所。
それを作れるのは親であるあなたしかおりません。
それを作るのに必要なのは、子供をありのまま受け容れる
ただそれだけなんです。
でも難しいです…
でもありのまま受け容れるって難しいですよね?
そうなんです、難しいのです。
でも大丈夫、出来るのです。ただ出来るにはこれが必要なんですね。
親が自分自身をありのまま受け入れる。
自己受容が必要なんですね。
そして心理学では自己受容=他者受容と言われます。
つまり不登校で考えると、
親が自分を受け入れられる=子供をありのまま受け入れられる
になるのです。
これが出来ると子供は徐々に変わっていくのです。
でも…
「やってはいるけど子供がなかなか学校に行かない…」
確かにそんな声もよく聞きます。
それはこうなんですね。
子供をありのまま受け入れてないから。
今の子供をありのまま受け入れる、つまり学校にいけない子供もありのまま受け入れるのです。
それが出来てないという事は、まだ子供をありのまま受け入れる、という自分を受け入れてないからなんですね。
大丈夫です、出来ますよ。
ただ最初から上手く出来る人はいませんから。
焦らずあきらめず取り組めばいいのです。
そして一人ではちょっと難しい…、そんな時は専門家に相談するといいと思います。