不安神経症についての考え方
2019年06月6日
ちょっとしたことで不安感が起こり、それがずっと続いたり、いろんな身体の症状も伴ってくる不安神経症。悩んでいる人がたくさんおられます。
症状が改善しないので薬をずっと飲み続けてる…、そんな方も多いですね。
「ずっとこのままなのか…」
そんなことはありません。
実は不安感を改善させるのは、そんなに難しい事ではないのです!
ただお薬だけで改善させるのが困難なだけです。
お薬は症状を抑えるもの。根本の原因を改善させるものではありません。
ではどうすれば改善できるのか?
当院での考え方を書いていきますね。
症状の特徴
この症状の特徴は
- 10代半ばより発症しやすく、男性よりも女性に多い傾向がある
- 神経質・心配性・不安になりがちな性格の方に起こりやすい
- 成人の約3%にみられる
になります。
身体症状が出ても身体的な検査では異常が見つからず、不安神経症を発症していることに気が付かない場合も多いです。
また似た症状で
- 自律神経失調症
- 月経前症候群
- 更年期障害
などと間違われてしまうことも多いです。
不安神経症の原因は?
一般的には心因的な原因が主だと言われております。
例えば仕事や学校・未来の出来事・病気・災害・事故などへの心配事です。これらに対する心配事が原因だと言われております。
また、病気や過労、睡眠不足などの身体的要因でも発症することもあります。
ですが、いまだ真の原因はわかっていません。
症状
症状には2つの出方があります。
- 身体的な症状
- 精神的な症状
これらについて見ていきますね。
ちなみに症状自体が原因ではありません。身体の状態が良くないので、このような症状が出ているだけなんですね。
身体的な症状
身体に出てくる症状の事です。
- 頭痛
- めまい
- フワフワ感
- 動悸
- 便秘
- 頻尿
- 首や肩のコリ
- 不眠
などです。
精神的な症状
精神的な不調で現れてくる症状です。
- 集中力がない
- やる気が出なくすぐ疲れる
- 記憶が曖昧
- イライラする
- 些細なことが気になってしまう
- 人と付き合うのがおっくうになる
- 自分の身体ではない感じがする
などです。
どうすればいいのか
根本の原因はわかっていません。
しかし精神的なストレスと身体的負担がかかる状態で発症することが多いので、身体の状態と自律神経の関係が疑われます。
身体と心・自律神経の関連性が症状改善のヒントになります。
ストレスの身体的負担と自律神経との関係性
身体にストレスがかかると、交感神経が緊張します。
自律神経は内臓機能をコントロールして身体の状態を良い状態で保つ神経です。交感神経と副交感神経をバランスよく働かせながらコントロールしているんですね。
交感神経は身体を守るために心臓以外の内臓機能を低下させます。
短期的ならば問題はありません。
ですが長期になってくると内臓が機能低下しているので体力が低下してきます。
体力が低下した状態でストレスがかかると、身体は良い状態に保てず自律神経が乱れ始めます。
体力と思考の関係性
体力が低下すると人間は良い考え方が出来ません。
病気になってフラフラなときに楽しいことを考えられる人は、ほとんどいないのです。
でも体力が上がってくると自分の身体に自信が出てきます。
こうなると考え方にも余裕が出てきます。
余裕が出てくると良い方向へ考えることも出来始めるのです。
悪循環を断ち切る
不安神経症の場合、以下の悪循環に陥っている方がほとんどです。
症状発症⇒自律神経が乱れる⇒体力低下⇒不安増大⇒自律神経乱れる⇒体力低下⇒…
この悪循環に陥った関連性を断ち切れば、症状は改善はできるのです。
そのために必要なのはこれです。
- ストレスへの抵抗力の改善
- 身体の状態の改善
- 自律神経のバランスの改善
また症状がいきなり改善することはありません。なので対処法として
- ストレスへの対処法
- 症状への対処法(薬の併用)
- 自律神経をコントロールする方法
を併用しながら、気長に根気よく取り組むことが必要になってきます。
具体的には
具体的な方法は
- 生活習慣の改善
- 自分の気持ちの癖を知る
- 周囲の理解
になります。
1.生活習慣の改善
生活習慣の改善とは、
- バランスの良い食生活への改善
- 適度に運動する習慣をつくる
- 睡眠時間の改善
になります。
まずは無理のない範囲で出来ることだけやってみるぐらいの気持ちでいいと思います。
2.自分の気持ちの癖を知る
自分の気持ちの考え方の癖が、改善を妨げる大きな原因の一つです。自分の気持ちを癖を理解することが、症状改善にはとても大きいのです。
その癖を見つけることにも取り組んでみるといいですね。
とっても大事なことなんですよ。
3.周囲の理解
不安神経症に対する周囲の理解も大切です。
この症状は人に理解されない場合がほとんどですからね。
例えば
- 気持ちの問題だから気持ちを強く持て
- 気合で乗り越えろ
- 違う考え方をしろ
等の言葉は、不安感に悩む方にとっては励ましの言葉になりません。
このような言葉は当事者にとってはすごく残酷な言葉なのです。
そのように出来ないから困っているのです。
まずはそこを理解してあげること。
あとは、特別扱いせずに普通に接してあげることも大事です。
まとめ
不安神経症は改善出来ることも多いのです。
それは身体が不安神経症である必要があるからなんですね。その必要性を改善していけば症状自体も改善していくのです。
これには身体と心のケアが大切なんですね。
それに取り組めばいいだけなんですね。
ちょっと時間はかかるけど、身体は少しずつ変化していきますよ。