親が学校へ行かせようとするほど悪化する不登校
2019年09月20日
不登校に悩むお子さんはとても多いのです。
2018年2月の政府の調査では小中学生で13万3683人になるそうです。これは4年連続の増加で、前年度比が6.1%の増加。
学年が高くなるほど、不登校の人数は増加します。
特に中学生に入ると一気に人数は増えています。
なぜ、少子化で子供の人数は減っているのに不登校は増えているのか?
- 家庭の問題
- 友人関係
- イジメ
- 学業についていけない
いろんな原因があるなかで、その根本は親の愛情の問題が大きいと感じております。
愛情不足ではありません。愛情が大きすぎるのが問題となるんですね。
そんな事例に数多く立ち会ってきました。
親の愛情が大きいとなぜ増えるのか?
少子化になると子供一人にそそぐ親の愛情はどうしても増えていきます。
そうなると子育てに親の理想や希望が強く入りますよね?
これは親の気持ちを考えると当然の事。
親が考える幸せに子供がなれるよう、子育てをしていくからです。
その愛情が強いとどうなるか?
親の基準から子供が離れないように、頑張って管理しようとするのです。
ちょっとでも離れていこうとすると
「そっちじゃない、こっちに来なさい」
「コッチの方が幸せになれるから」
と、親のレールに沿うようにしてしまうんですね。
なぜこれが問題となるのか?
「でもそれって子供の将来の為にはいい事だと思うけど、何で問題なの?」
と思う方もいるでしょう。
これにはこんな理由があるのです。
親子でも別の人間ですよね?
だからそれぞれ個性があるのです。
個性が親と合っている子は問題ないのです。
でも親とは別の個性の場合、親のレールに乗って生きるのが苦しくなる…
特に思春期になると、自分という個が芽生えてきますから。
親が敷いたレールに乗る自分と、それとは違う事をしたい自分が出てくるのですね。
自分のしたい事を素直に出来る子はいいのです。
親の言う事を聞かなくなるだけですから。
「親のレールを外れてはダメ」
という基準がすでに自分の中に確立されてしまった子供はそれが出来ないのです。
- 自分のしたい事をしたいけど、それだと親のレールから外れるからダメだ…
- でも自分を出したい!
- でも出すのはダメだ…
この葛藤をずっと繰り返すようになるんです。
これはとってもツラいこと。
- 自分を出したいけど出すのはダメ。
- そんなことを考える自分もダメなんだ。
そんな気持ちにいつも苦しんでしまうのです。
当然こんな状態では心は休まらないですよね。
どこにいても心休まらないのです。
そして自分の頑張れる限界を超えてしまうと、学校に行けなくなるんですね。
この段階ではもう頑張ることは出来ないのです。
頑張って改善できる時期ではないんですね。
こんな時に頑張らせてしまうと
こんな時に親も心配ですから、何とか学校に行かせようとする。
でもすでに頑張れる状態ではないから無理ですよね。
さらに行こうと思っても学校へ行けない自分に直面するので、さらに自分を責めてしまう。
その結果、もっと心が苦しくなるのです。
だから頑張っていかせようとしてはダメなんですね。
やればやるほどお子さんは苦しくなりますから。
でも親とすると学校へ行かないお子さんが心配になり、つい行かせようとしてしまう。
- 心が弱いから
- 怠けているだけだから
こんな言葉で奮い立たせようとするのですが、そんな時期はとっくに過ぎているのです。
その言葉が更にお子さんを傷つける。
ドンドン外へ出れなくなってしまうのです。
ではどうすれば良いのか?
今お子さんはどんな状況でしょうか?
学校へ行けない自分を周りから攻められて、そして自分でも自分を責めている。
そんなお子さんの気持ちはどうでしょうか?
とっても苦しいはずですよね。
- 何でこうなってしまったのか?
- どうすれば改善出来るのか?
- 改善したいけど出来ない…
- 誰もこの気持ちわかってくれない…
- 誰か助けて欲しい!
そんな気持ちになってしまっているんですね。
この状況で出来ることは何でしょう。
それを考える必要があるのです。
基本はお子さんの気持ちを察してあげること。
そしてそんなに苦しんでいる心を癒してあげることですよね。
まずはここから始まります。
そのために必要なのは親自身の心構え。
まとめると不登校の解決には
- 子供の気持ちを理解し和らげること
- 親の心構え
これらが大事なんですね。
それに気づいて行動できるように当院ではサポートしています。