自律神経失調症がなかなか良くならない時に考えること。
2019年08月9日
自律神経失調症、悩んでいる人は多いですね。
どこに行っても良くならず、何年も悩んでいる人が当院にも良く来られますから。
この症状、特にこれといった原因が明確にない事が多いんですね。
だから改善のためにはこれ!って方法もないのです。
あえて原因を挙げるとすると、今までの生活習慣だから今の症状になったということ。
だから生活習慣の改善が必要なんですね。そしてこれは人それぞれ違います。だから改善方法もその人により異なるのです。
でもなかには、どんなに頑張っても改善しない人がいるんですね。
何故、良くならないのか?
何をやっても良くならない、この答え実は簡単なんです。
それは良くならない原因が残っているから!
「…、抽象的すぎて良くわからない。具体的にはどういう事?」
そうだと思いました。
良くならない原因を知りたい!
ほとんどの方がそう思っていることだと思います。
それについて書いていこうと思います。
ちなみに症状の改善するには、なにが必要でしょうか?
大まかにいうと「身体の問題」と「心の問題」の解決なのです。
自律神経の改善のために、ほとんどの方が行っているのは「身体の問題」の解決です。
それに原因があれば解決しますが、なければどれだけ頑張っても解決しません。
そうです!良くならない方のほとんどは身体の問題ではなく、心の問題が改善の邪魔をしているからなんですね。
心の問題について
まず自律神経失調症になる人の特徴として、こんな特徴が挙げられます。
- 真面目
- 責任感が強い
これ自体は全然悪い事ではないですよね。
むしろ重宝がられたりもすると思います。
ただここで問題となるのは、これが強いと自分の身体の限界を超えて頑張ってしまうことなんです。
なぜこうなってしまうのか?
それは自分を厳しく律するから!
ダメな自分や出来ない自分が許せないのです。
だからダメな自分が解決するまで、身体を壊してしまうくらいに頑張ってしまう…。
これを心理学では規範が強い状態と言います。
規範って?
規範って言葉が出ましたが、これは判断や評価・行為などの拠るべき規則・基準のこと。
これ自体はどなたにでもあることですね。
ただ問題となるのは、これが強すぎること!
強すぎて自分の身体を壊してしまうぐらい自分を律してしまう事なんですね。
規範て具体的にはこんなことです。
- ~すべき!
- ○○でねばならぬ!
この縛りが強すぎて、自分自身を責めてしまうんですね。
現状のままの自分を許せない状態です。
具体的にはどうなっているのか
抽象的過ぎてチョッと分かりづらいですよね?
具体的にはこういうことです。
- 健康とはこうあるべき!
- この順番でないといけない!
- 出来ないことは悪い事!
- 物事はちゃんとしないといけない。
- 仕事とはこうあるべきだ!
- 子供は私がちゃんと育てないといけない!
という自分の価値観や縛りが強いのです。
すると「良くならない自分」や「弱っている自分」「ちゃんと出来てない自分」はダメだ!となり、そんな自分を否定して頑張って改善しようとするです。
すぐに改善出来れば別にかまわないのです。
でも苦しんでいる方の多くはなかなか改善できない…。
だから常に自分を責め続け裁き続けているのです。
これがずっと続いていると…
こんな自分ではダメなんだ!
そうやって自分を常に攻め続けていると、どうなるのでしょうか?
もしあなたが仮に毎日24時間中、人からダメだしされ続けたらどうでしょうか?
おそらくとても正常ではいられないと思います。ツラくてツラくて早くその場から逃げ出したい!そんな気持ちになるのではないのでしょうか?
実はこれと同じことを自分自身にやってしまっているんですね!
自分で自分に毎日24時間ダメ出しし続けているんですね。
この状況、苦しいに決まってます。
身体はどんどんこわばり、気持ちも安らぐことがない。自律神経は常に交感神経が緊張し、心は徐々に病んでいく…。
これでは良くなるものも良くなりようがないですよね。
だからここに気づくこと!
この状態を改善することが必要なんです。
それにはこれをやっていることに気づくこと!
まずはそこから始まるのです。
自分が自分に白黒をつけ、自分自身を責めていた。
それが自分を苦しめているのです。
そして気づいたらそのことを認めて受け入れてみる。
心理学では自己受容という事です。
自分が変わらなければという事でもありません。今の自分があっても良いのです。その自分をも受け入れる少し大きな自分になればいいのです。
気づいて認め受け容れる。
最初はちょっと怖いかもしれません。
それは頑張ることを止めると、もっとダメになるのではないか?という気持ちがあるから当然だと思います。
結果から言うと自分をありのまま受け入れると、自分の気持ちが落ち着きます。そして緩んでくるのです。この効果は身体の面とこっころの面の両方に現れてくるのです。
身体面ではこんな変化が生まれます。
緩んでくればセロトニンという幸せホルモンが分泌されやすくなります。
子の分泌が多くなると交感神経優位から解放され、副交感神経がちゃんと働くようになっていきます。
心の面ではこのような変化が見られます。
自分を責めて否定するエネルギーがなくなっていきます。
そうすれば心は落ち着いてきます。
すると心のエネルギーがだんだんと蓄えられていき、そしてそのエネルギーを今度は自分の幸せのために使えるようになってくるのです。
まとめ
身体の問題だけ見ていても改善しない時、心の問題を見ることで解決することはとてもおいです。
心の問題とは、自分が今まで当たり前のように行っていた規範に気づくこと!
そしてそれを認め受け容れること!
これが出来ることで、心の緊張が緩み副交感神経が働きやすく、また幸せホルモンも出やすくなるのです。だから自律神経失調症が改善していくんですね。
具体的な方法については、お気軽にご相談くださいね。