腱鞘炎・腱炎を楽にするための考え方
2019年05月25日
「ペットボトルが開けられない…」
そんな強い痛みにまでなってしまう腱鞘炎や腱炎。なかなか良くならず悩んでいる人が多いのです。
基本は使い過ぎなんですが、なかなか良くならない理由はそれだけではないんですね。
そんなことも含め、腱鞘炎・腱炎について書いてみました。
腱鞘炎・腱炎とは
腱鞘炎とは、腱を包んでいる腱鞘に機械的負担(摩擦)がかかり、炎症が出たものを言います。
筋肉が関節につく付近で腱になりますが、腱に負担がかかって炎症を起こしているものを腱炎といいます。
よく腱鞘炎と腱炎は混同される場合が多いですね。両者の違いは、炎症のある場所が腱か腱鞘かの差です。
ただ両者とも負担のかかり過ぎによる症状なので、厳密に区別する必要ないです。改善方法もそんなに変わりはありません。
腱鞘炎のメカニズム
関節の動きのあるところで腱がスムーズに動く必要があるところ(カーブのきついところ)に腱鞘はあります。
腱鞘は筒状のトンネルで、腱が起き上がらないように
- 腱を抑える働き(靭帯性腱鞘)
- 腱にかかる負担(摩擦)を減らす働き(滑膜性腱鞘)
があります。
腱鞘にかかる負担が少ない状態では問題はないです。しかし、腱鞘が支えられる限界を超えた状態で使い続けると炎症が出ます。
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炎症が落ち着くと痛みは治まりますが、腱鞘は硬くなってしまう場合が多いです。
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硬いと支えられる負担は少なくなります。すると炎症が出やすくなります。
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この繰り返しでどんどん慢性になってこわばっていき、少ない力でも痛むようになります。
手首や指、足首に多いです。ここには腱鞘があるからです。
腱炎のメカニズム
筋肉は骨につく付近で腱になります。
使いすぎによる負担により筋肉も腱も炎症を起こし硬くなります。
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筋肉は柔軟性があるので硬くなっても休めば柔らかくなれます。しかし、腱はいったん硬くなると「柔軟性のない組織」なので、なかなか治りにくいです。
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負担がかかり続けると、硬い場所の炎症が強くでるようになって痛みがでるようになります
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この繰り返しによりどんどん慢性になっていきます。そして痛みが引きにくくなっていきます。肘や膝、アキレス腱に多いです。
使いすぎだけが原因ではない!
腱や腱鞘が硬くなる場合、使いすぎの他に「ホルモンバランスの乱れ」が原因の場合も多いです。
ホルモンバランスが乱れると関節や筋肉、腱などが硬くなります。
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硬くなった状態で使っていると、普通に使っていても炎症は出やすくなります。
「出産直後」「更年期」に腱鞘炎が多いのはこのためです。
どうすればいいのか
どんな症状でも良くなるには血液循環の改善が必要です。
局所の循環だけ良くすることはできません。
「全身の血液循環の改善」
がないと局所循環は改善しません。
関節の動きが硬いと腱や腱鞘にかかる負担は大きくなります。関節の動きをよくすることが必要です。
そして痛みが出た関節だけではなく、そこに負担がかからないように周りの関節も柔らかくする必要があります。
ホルモンバランスの影響がある方は、これの改善も必要になります。基本は体調を整えることですね。
「使う量」「使い方」の工夫もできた方が治りやすいです。
腱に石灰沈着を起こした人は食事や排せつ(排便)も考えなければなりません。石灰沈着を起こすと激痛になることも多いです。
最後に
腱鞘炎や腱炎は改善できるものです。
ただ使う負担と回復する力のバランスで、使う負担が大きいとどうしても改善しないのです。
負担が回復力を上回るからなんですね。
だから使う負担のコントロールは必要なんですね。これには
- 使う量
- 使い方
の2つがあります。
量をコントロールと使い方の工夫です。これで負担を減らすことが出来るのです
後は身体の回復力を高めれば、普通に改善できるものなんですね。
施術に関してはこちらを参照ください。
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